本記事では、警察官採用試験の結果が発表されるまでの期間で「取り組むべきこと」を解説します。
公務員の試験では、多くの場合、最終試験が終了して結果が判明するまでには時間が掛かります。
この「空いた期間」では、結果が分からず不安が大きい時期でしょう。
そこで、結果に対する不安を和らげるために「二回目試験」や「三回目試験」(次回募集の採用試験)の対策に取り組む公務員志望の受験者が多く見受けられますが、そんな受験者こそ「要注意」です。
試験の結果が判明するまでの間「いまやるべきこと」を解説します。
試験対策をしている受験生は要注意
警察官の採用試験に限らず、地方公共団体(公務員など)の採用試験は、その合否が判明するまでに、長い期間が設けられている場合が多いです。
警視庁の採用試験では、男性は4月12日、女性は5月16日(令和7年試験)に、第二次試験(最終試験)が終了します。
しかし、結果の発表については「第2次試験終了後おおむね70日後」と警視庁HPで紹介されています。

つまり、試験が終了してから約2ヶ月以上の期間が空いてしまうのです。
この期間、あなたは何をしていますか?
二回目試験(次回募集)の対策
該当する場合には要注意です。
具体的には試験終了後に数的処理などの「教養試験の勉強」をしたり。
これに該当している受験者は「自己が迷走」している自覚を持ちましょう。
警察官を含む地方公務員の採用試験では、学力検査(教養試験)で求められている合格点の基準は極めて低いです。
そのため、教養試験に合格することができた受験者が、再募集の試験を想定(不合格を見据えて)して勉強や対策(一次試験対策)を行う合理性は少ないと言えます。
もちろん、第二回目試験を受験する場合には、第一回目の試験と比べて学科試験の難易度は上がります。
しかし、警察官の採用試験では、教養試験の点数よりも二次試験の項目が重要であることは周知の事実です。
警察官の採用試験の仕組みとして、一次試験の選考倍率は高い水準を維持していますが、これは教養試験(学科)の基準が高いことを示しているのではありません。
警察官の採用試験は学力重視ではなく、個々の人柄を重要視します。
そのため、一次試験を突破するためには、書類選考(経歴、資格加点など)や適性検査、身辺調査、論作文など、教養試験やSPIなどに付随しない項目が重要な評価(学力試験以外の評価)になります。
警察官の試験で、教養試験などの学力試験を実施する理由は「あくまで」「採用時の手間を簡略化」(人数を絞る)することが目的であり、実際には「可能な限り二次試験に来てもらう(人物評価)」ことを念頭にした仕組みです。
そして、警察官の試験に合格するためには「学力試験」ではない部分を対策しなければなりません。
「一次試験」では「教養試験」と「その他」(経歴、資格加点、適性検査、身辺調査、論作文など)の総合点により合否が決まりますが、評価の比重を占める「その他」は「勉強」だけでは対策はできません。
反対に「教養試験」は「勉強」する時間さえ確保できれば、必然的に合格の基準には達します。
しかし、警察官採用試験の本質が見えていないと「過度に勉強」を行い、時間と労力を無駄にした挙句に「その他」を疎かにするのです。
ほかにも、筆者が試験後に不採用を想定した勉強を勧めない理由があります。
それは、「警察官の採用試験は対策や勉強をしても必ずしも結果が出るとは限らない」ことです。
警察官の採用試験では不合格の場合、それ以降は合格できない可能性があります。
その理由は「初めから合格する人物が絞られている」からです。
もともと採用される見込みがない受験者が第二回目試験以降も継続して受験している状況では、学力を高めて教養試験やSPIの点数を上げたとしても合格はできません。
警察官採用試験における「その他」の評価項目として、経歴や適性検査、身辺調査などで弾かれてしまうのです。
そして、受験者は「何が理由」で不採用になるのかを把握することは困難です。
もし、あなたが不合格なのであれば、身辺調査などの「その他」が原因であるかもしれません。
身辺調査など「警察官になることができない」人物に関する解説は以下の記事を参照ください。

警察官として採用される見込みが少ない人物が、第二回目試験以降も合格を期待して、対策や勉強に時間や労力を費やして、人生を無駄にする行為は余りにも悲惨であると言えます。
筆者の知る限りでは、公務員浪人を続けた結果、三十代で職歴なしなんて人物も往々にして存在しています。
これらから、不合格である理由が不明確である以上は「もとから合格できない人物」であると「悪い方向」を想定して今後の人生設計を立てることが重要なのです。
第二回試験の受験について
警察官の採用試験で不合格な場合は、多くの受験者が「第二回試験」に応募をします。
筆者は、合否が判明するまでの期間で不合格を想定して過度に対策や勉強に時間や労力を費やすことに対して推奨はしませんが、第二回試験を受験することには賛成です。

矛盾しませんか?
警察官採用試験における第二回目試験は採用する人数が少ないことから、倍率が格段と高くなります。
そのため、第一回目の試験と比較すると難易度は高くなるのですが、これは教養試験などの学力試験の難易度だけが上がるのではなく、他の選考項目も比例して厳しくなります。
もちろん、教養試験の合格基準も上がりますから、勉強をしなければ合格することは難しいでしょう。
しかし、不合格である原因が「学力不足」か「生得的な要因」(身辺調査や適性検査など)か、いずれかを特定できない現状において、警察官の採用試験に固執することは賢い選択であるとは言えません。
さらに、第二回試験の倍率は高くなる傾向から学科試験の難易度も上がります。
どちらにしても、第二回試験で合格する確率は低いのですから、その対策や勉強は最低限に留めて、次年度の第一回試験を視野に入れた活動が重要になります。

少ない可能性(ギャンブル的な要素が強い)に時間や労力、更には人生(新卒の場合は就職活動は貴重)を犠牲にする行為は愚かとしか言えません。
しかし、必ずしも不合格が確定しているわけではないことから、第二回試験の受験を勧めます。また、来年度の募集で受験する場合にも、複数回の試験を受験していることで「警察官になりたい」という熱意や気持ちが評価にもつながります。

試験の結果待ちの期間でするべきこと
この時期に「何を」すればいいのでしょうか?
その答えは「就活をする」です。

僕は警察官になりたいんだけどな。
その気持ちは理解できます。
しかし「なれなかった場合」にはどうしますか?
困るのはあなたです。
筆者の経験から「第一回目の試験」で「不合格」の受験者が「第二回目の試験」でも不合格となり、その時期から就職先を探し始める方を多く見てきました。
そして、警察官の「第二回目試験」から就職活動を始めて上手くいくことはありません。
絶対に間に合わないからです。
試験後に警察官採用試験の勉強や対策をしている方は「第二回目試験」が「不合格」の場合は「99%」の確率で「公務員浪人」もしくは「雇用条件が悪い企業に就職」することになります。
公務員志望の受験者によくある考え方なのですが「民間企業」を過小評価している傾向があります。
もちろん、「働ければどこでもいい」のであれば就職先は山ほど存在しています。
しかし、公務員の福利厚生や待遇と同等な企業に就職する場合には、それ相応な準備と対策が求められます。

公務員浪人をすればいいのでは?
公務員になるために浪人をする行為は最も愚かな選択です。
公務員浪人をすることで経済的・時間的な損失を伴います。
さらに、就職した場合と比較すると機会損失が顕著に生じます。
これだけのリスクを抱え込んで、公務員として採用されることに、その機会損失を賄うだけの利点はあるのでしょうか。
もちろん、国家公務員試験に合格することを念頭に対策や勉強を講じるのであれば「浪人」は一つの選択肢として浮かび上がります。
なぜなら、国家公務員試験の難易度では、仕事と両立して勉強することが難しいからです。

国家公務員の試験については、浪人も視野に入れた人生設計が必要です。
しかし、地方公共団体の職員や警察官の採用試験に合格するために浪人をする行為は推奨しません。
その理由は、これら採用試験では「然程、勉強をしなくても」一次試験には合格が可能な難易度だからです。
教養試験やSPIなど、合格基準に達するために必要な勉強時間は少ないため、浪人した期間を無駄に消費してしまいます。
さらに、二次試験で重要な面接の練習も時間を大幅に取るものではありません。
公務員の採用面接は想定問答で対処ができます。
そのため、仕事と公務員試験の対策や勉強を両立することが可能なのです。
しかし、実際には、無駄な時間や労力、資金を費やして「受かるかどうか分からない試験(賭け)」のために浪人(博打)をしてしまう人物が後を断ちません。
博打は当たれば大儲けですが、外した場合には悲惨です。
「警察官の採用試験に何度か挑戦してみて、それでも合格できなかったら民間企業に就職しよう」そんなことを言っている人物の末路は容易に想像が付きます(新卒採用を逃すと、良心的な雇用条件で採用してくれる民間企業に就職することは困難)。
筆者の知人にも公務員浪人を繰り返している人物がいますが、世間からの評価は「職歴なしの無職」です。
貴重な新卒の就職活動を犠牲にしてまで「警察官以外にはならない」と意地になる理由はなんでしょうか。
その「努力」は、あなたが「安心」するための手段(不安を努力で掻き消す)になっていませんか?
警察官になりたい思いが強い余りに視野が狭くなると、必然的に努力することが目的に変わります。それでは失敗します。

警察官になるために必要な努力とは?
警察官の採用試験後の期間で「やるべきこと」は、不合格を想定した勉強や対策ではなく「就活」です。
「就職」する理由は「リスクヘッジ」のためだけではありません。
「警察官を諦める」から就職をするのではないのです。
「警察官になるため」に就職をするのです。
警察官の採用試験では学科よりも面接が重視されます。
もしも、就職をせずに浪人をした場合は教養試験の点数は上がるでしょう。
しかし、就職することで得られる利点(面接や履歴書でのアピール)を排除してまで、浪人する(教養試験に重点を置く)ことに執着する意味はありません。
就職して働くことで、コミュニケーション能力や社会性が育まれます。さらに、その業務に応じたスキルも培われます。
そして、就職を通して、警察官の採用試験で必要となる志望動機や自己PRの外堀を固めることもできます。
一方、浪人や予備校の経験では「何が」得られるのでしょうか。
それは「ペーパーテスト」の「くだらない知識」だけです。
警察官の採用試験では、「社会を知らない」(染まっていない)純粋な人物を好んで採用する傾向が多いことから、社会経験にとんだ人物が有利であるとは一概には言えません。
ですが、大学や高校を卒業してから1、2年の社会人経験で不利益となる要素は少なく、就職する短所に比べて仕事の経験が評価される利点のほうが大きく見込めるのです。
① 既に他社から内定が出ている方は第二回目試験に向けた勉強や対策に取り組みましょう。
② 試験勉強と就職活動の両立をすることができるのであれば共に取り組みましょう。
③ 現に他社の内定がなく、両立した活動も難しいのであれば就職活動を優先しましょう。

就職活動に取り組む時期について

警視庁の二回目試験がダメだったら民間の就職活動に挑戦します。
それでは間に合いません。
就職活動を開始する時期は早くて大学三年生の中頃には始まります。
大学四年生ならばその年度の夏頃には大半の企業が採用を締め切ります。
しかし、警察官(公務員)の採用試験の結果が判明してから(大学四年の夏頃)から就職活動を始めようとする学生は後を立ちません。
公務員を目指している人物は視野が狭いのでしょうか。
筆者の持論ですが、公務員を目指している人物の多くは、民間企業の就職活動は難易度が低いと認識しているように思います。
もちろん、就職先を選ばなければ内定を取ることは容易でしょう。
ですが、現に公務員という人気がある仕事を選んでいる状況から、そんな人物は「どこでもいいから」などと就職先を決めたりはしないでしょう。
公務員を志望する学生は、公務員という競争率が高い就職先を候補としていることから、その求人の条件や待遇に惹かれた故の選択ですので、他の就職先を検討するにしても、競争率が高い企業を候補として絞ります。
これら求人倍率が高い企業に採用されるために就職活動を実施しても、そもそも採用の募集が終了したり、求人倍率が高騰したりと、優良企業から内定を取れる可能性は極めて低いのが現実です。
さらに、公務員と民間企業の採用試験を比べると、その内容が異なるため、民間企業の就職活動に途中から参入した公務員志望の人物が不利になることは明白です。
公務員の試験対策に集中するあまり、視野が狭くなることはよくあることです。
そのため、分からないことは問題ではありません。
不確定な要素(民間の就職活動の事情)が存在しているのにも関わらず、それを放置している状況が問題なのです。
さらに、その不確定な要素を前提に計画を立てる(夏頃から就活しよう)ことに違和感があります。
就職活動に苦戦する学生の多くが並行処理能力(マルチタスク)が苦手です。
現在進行している選考の結果にが明らかになってから、次の選考(別企業へのエントリー)を考えるのでは手遅れです。
警察官の採用試験を本命としている受験者は、試験後である5月または6月頃から就職活動を始めましょう。
それでも、一般的な就職活動を比較した場合には遅いくらいです。
可能であれば、警察官の採用試験で一次試験の対策や勉強と並行して就職活動を行い、一次試験の実施日には内定が1社以上ある状態がベストであると言えます。

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