【警察官採用試験】身辺調査でSNSは調査の対象となるのか。XやInstagramのアカウントは鍵垢でも発覚する?未申請はバレる?その疑問を徹底解説します。

警察関係
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身辺調査とは、採用のため受験者の身辺を警察が調査することを指します。
また、調査の対象となる身辺とは、本人を含む周囲の環境全般であると言えます。
そのため、本人の経歴とは関係なく、周囲の環境に問題がある場合でも受験者が不利益を被ります。
警察官の採用試験で実施される身辺調査では「本人に関する素行調査」と「家族など周囲環境に関する調査」に分けられます。
そして、「本人に関する素行調査」では、受験者の経歴、賞罰、面接などから、警察官としての適格性を判断されます。
本記事では、警察官の採用試験で受験者の素行調査を兼ねて「SNS」が検閲の対象になるのかどうかを説明します。

筆者
筆者

身辺調査の詳細は以下の記事で紹介しています。

警察官採用試験における受験者本人のSNSに関する調査について解説します。
警察官に限らずトラブルとなる原因の多くがSNSに起因しています。
採用する人事側としては受験者のSNSを事前に調査して、問題がある人物を試験の段階で省いておきたいと考えています。
そのため、警察は素行調査の一環としてSNSに関する調査実施しているのですが、本記事は「警察がどれくらい本気受験者のSNSを調査しているのか」に焦点を絞り解説をします。

筆者
筆者

まずは結論です。

結論として、警察が「本気」を出せば受験者が利用するSNSのアカウントを特定して、これらの投稿を検閲することは可能です。
しかし、実際にはそこまでのことはしません
それはなぜか。その理由を説明します。
警視庁では二次試験で書類提出があります。

そこでは、SNSのアカウントについて記載(申告)が求められます。

ここでの疑問は三つです。

①申告で記載したアカウントは調べられるのか? 
②申告で記載した鍵アカウントの投稿は検閲されるのか?
③アカウントが存在するが申告しないとバレるのか?

まず最初の疑問「申告で記載したアカウントは調べられるのか?」ですが書類に記入したアカウントは調査されます
当然です。
その際に、過激なアカウント、さらに政治色が強いアカウント、警察官としての適格性を欠くようなアカウントはアウトです。

次に申告で記載した鍵アカウントの投稿は検閲されるのか?」アカウントが存在するが申告しないとバレるのか?」です。
結論から言うとバレません(鍵アカウントの内容も閲覧されません。

しかし、実名でアカウントのユーザーネームが設定されている、または電話番号検索で検索される、これらは、受験者のアカウントであると特定される可能性がありますので注意が必要です。
さらに、近年では匿名通報などで、未成年にも関わらず飲酒や喫煙の画像をSNSに上げる、または第三者に投稿されるなどの事例から不利益を被る状況も確認されています。

著者
著者

SNSの機能である「連絡先を同期」「電話番号から友達を追加」「メールアドレスから友達を追加」これらの設定は必ず「OF」にしましょう。

では、なぜバレないのでしょうか。
前述したように、警察が「本気」捜査を行うことで電話番号一つの情報からでも受験者本人のアカウントを特定することができます。
XやInstagram等では電話番号認証(またはメール認証)があります。
そして、警察官採用試験では事前書類に自局番号を記載しなければいけません。
つまり、携帯番号の登録や承認に用いたSNSのアカウントと個人の紐付けは容易に行えます。
ですから、鍵アカウント裏アカウントも特定されます。
警察は捜査機関ですので実際に被疑者を特定する場合にも携帯電話(SNSなど)の情報を優先的に収集するのです。

受験生
受験生

SNSを特定されたらヤバイよ。。。

ここで、筆者の知人を例に挙げます。

筆者の知人は、警察官採用試験を受験しました。
その知人は、XとFacebookのアカウントを有しており、アカウントは携帯電話と紐づけられていました。
しかし、採用試験時の申請書類にはその旨を記載しませんでした。
その理由は、アダルトコンテンツを掲載したアカウントと右翼活動用(ネトウヨ)のアカウントだったからです。
そのような不適切なアカウントを書類に申告しようものなら不合格は間違いなしです。

しかし、知人はデータが失われることを懸念してアカウントの削除をしませんでした。
ですが、その知人は県警と警視庁合格をしています。
筆者も同様です。
警視庁の採用試験時は、Xのアニメアカウント(オタク色強めのフォロワー1万人越えのアカウント)を有していましたが、合格しています(未申告)。
紹介した内容以外にも、類似する事例は多く聞きます。
つまり、鍵アカウントや本人が申請を行わないアカウントに関して、そのアカウントの所有者を特定するまでの調査は実施していないのです。

読者
読者

SNSのアカウントが調査されない理由とは?

その理由は、採用試験のために、受験者個人の情報を秘密裏に収集する行為が違法だからです。
受験者は犯罪者でもなければ捜査の対象でもありません。
警察が権限を行使できる場面は犯罪捜査などの治安維持活動や各種法令に定められた活動に限定されています。
これは、国家権力から国民を守るために法執行機関に制約を設けているのです。
例えば、Xの鍵アカウントを受験者が運営していると仮定しましょう。
それを、警察が受験者のアカウントであると特定して、内容を検閲する行為は通信の秘密を侵害する重大な違法行為です。
通信の秘密は憲法上の権利であり、国家権力を抑制する神聖不可侵の権利です。
法律の留保から、令状というシステム(犯罪の疑惑がある場合は裁判所が発行する令状で人権を制約する仕組み、通信の秘密も同様)を用いて、公権力による最小限度の強制力が人権保障の担保として確約された現代において、採用試験のために国民のプライバシー権を警察が侵害する等の許容範囲を逸脱した権限の行使は認められません。そもそも、元警察官である筆者は捜査活動において、どのように携帯電話(スマートフォン)の情報やSNSと被疑者の紐づけを実施しているのか、その内情を見てきました。情報を管理する機関(プロバイダなど)に対して行う開示請求や捜査関係事項照会書(犯罪捜査のため、他機関に情報提供を求める手続き)を用いた情報提供の依頼、これら情報収集には煩雑かつ厳格な手続きに基づいて行われるため、「受験者の情報収集」等の不適切な情報収集活動が構造的に可能であるとは考えられません
とはいえ、多くの不祥事はSNSが原因によるもの。
この教訓を踏まえると、「警察は何としてでも」受験者のSNSに関する情報が欲しいはず。
そのため、「グレーゾーンや違法な手段」から、受験者の情報を調査している可能性は「0」ではないと言えます。

筆者や、その知人が警察官としての適格性に欠くようなアカウントを有していたにも関わらず、採用試験に合格をしている背景から、過度な心配は不要です。
しかし、「念には念を」ということで「もしも」の「リスク」を考慮するのであれば「不適切なアカウント」は削除しておきましょう。

筆者
筆者

ここで豆知識です。警察はどのようにして個人情報を収集するのでしょうか。

個人情報について、現代人は個人に関する情報に、知らず知らずのうちに囲まれています。
個人情報といえば、氏名や生年月日、住所などが代表的に挙げられますが、実際には多岐にわたり住民票、電話番号、病歴、診察歴、犯罪歴、家族構成、学歴、クレジットカードの暗証番号、自動車のナンバープレート、SNSのアカウント、携帯キャリア情報、口座情報、このように列挙したら際限がありません。これら、個人に関連する情報は特定の機関が一括で管理しているのではなく、それぞれの監督機関が独立して管理しています(警察の部内情報で何でも照会したら回答が得られるわけではない)。行政の一機関である警察も同様であり、他管轄(他機関)が監督する情報を収集するためには「正規の手続き」に基づき、第三者に照会を依頼します。この原理から、各種法令や規則で定められた権限を逸脱するような調査(受験者のSNSを調べる等)は、第三者が介在する構造から困難であるといえます(しかしながら、その可能性が全くないと断言はできないことから不用意な発信や言動は控えるべきです)。

警察官は、その職務の特殊性から「SNS」の扱いに関しても注意が必要です。
例えば「職務上知り得た情報を漏らすこと」は、地方公務員法における守秘義務違反に当たります。
ほかにも、警察官である身分(現職であること)を告げ、不特定多数が観覧する媒体に意見表明する行為は「信用失墜行為」に当たる可能性から、懲戒処分の対象となる場合も。
そのため、警察官は「SNS」(InstagramやTwitterなど)の利用に関しては注意が必要なのですが、警視庁の場合「特に規制」はなく、これら地方公務員法等に抵触しない範囲において利用が可能です。
その理由は、各警察職員の「SNS」利用に関して個別具体的に規制を加える根拠規定(法的根拠)がないことが挙げられます。
しかし、警察官の「SNS」利用に関して「例外」もあります。
それは「警察学校」です。

警察学校では「SNS」の利用が禁止です。
具体的には「Instagram・Twitter・Line」などです。

筆者
筆者

警察学校では、連絡手段である「Line」も禁止です。警察学校でのSNS利用に関して法的な根拠はなく、あくまで内部規定(社内規則のようなもの)です。

そのため、警察学校を卒業すれば「SNS」を利用することができますが、それまでの間は禁止されるということです。
(※令和6年追記‐警視庁の警察学校では規則緩和に伴い「SNS」が解禁されました。課外や自由時間では「Line」や「Instagram」等の使用が可能です。)



コメント

  1. 現れる人 より:

    コメント失礼致します。御友人の方はTwitter〔エロ垢、右翼垢〕に電話番号を関連づけさせても警察は調べ上げれなかったということでしょうか?

    • 坂田章敏 より:

      専門的な話にはなりますが、警察が民間の事業者(ツイッター等)が管理している情報を調べるためには、その事業者に対して捜査事項照会書を提示するのが通例です。そのため事件とは関係ない採用に関する情報を事業者から聞き出すことはできません。

  2. ぷぷ より:

    御友人の方は警察官採用試験でメールアドレス、電話番号〔2つとも裏垢に利用しているもの〕を提示し裏垢の名前は記載しない場合の話ですが?

  3. あああ より:

    そんなん調べられるわけないじゃんw

  4. 希望 より:

    コメント失礼します。見られたくないアカウントがあり、身辺調査がどうしても不安な場合、他のメールアドレスで登録したり、アカウントを削除すれば問題ないでしょうか?

    • 坂田章敏 より:

      本文にも記載しましたが、警察が本気で調べようとしたらアカウントを消そうが何をしようが調べることは物理的には可能です。専門的な話にはなりますが、警察に限らず情報開示請求などでも個人を特定することができるように。しかし、情報開示請求にしても警察の捜査にしても、その行為を無作為に一般人にしてしまったら個人のプライバシーや人権の侵害(大問題)になりますので、そのような「調べる」行為を行うためには裁判所(裁判所は国民の人権を守る場所)の許可などが必要です。
      そのため、警察は身辺調査においては調べようと思ったら「できる」けど、それをしたら人権侵害などの違法行為になるので「やらない」ということです。
      そのため、SNSでリアルな名前を出してる、電話番号で紐付けしている(LINEやTwitterとかの友達追加で「友達かも」と表示されてしまうため)、などがない場合は特に気にしなくても良いかと思います。

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